ロハスのことを考えると戦場について認めざるを得ない俺がいる

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戦場へようこそ!

 

 今宵,日本ボクシング界に新たな歴史が刻まれる。

 

 日本ボクシングコミッション(JBC)が女子部門を創設し10年が経過した。この間,実に17名の日本人世界王者が誕生したわけだが,なぜか日本王者は誰一人として存在しない。それは日本王座自体が存在しなかったからである。しかし2017年9月,晴れて承認。双方思い入れのある日本人同士が対決し,そのどちらかが日本最強の称号を得る。世界タイトルマッチ以上に日本タイトルマッチに胸が高鳴るのは私だけではないはずだ。そんな日本王座が女子部門についに誕生した。試合は2分6ラウンドで行われ,アトム,ミニフライ,フライ,バンタム,フェザーの五階級で実施される。今後段階的に階級を増やすという。その先陣を切り行われるのが今宵の日本女子バンタム級初代王座決定戦。その勝者は日本ボクシング界の歴史に栄光の名を刻むこととなる。

 赤コーナーから登場するのは,元OPBF女子Sバンタム級王者,日本同級級1位,高野人母美(30歳=協栄)。本来のSバンタム級から1階級下げての出場となる。身長177㎝,リーチ178.5㎝の恵まれた9頭身ボディーは現役モデルの名に恥じない花顔柳腰ぶりである。その長身から打ち下ろす右ストレートには特に定評がある。先月引退を表明した天笠尚(FLARE山上)に憧れ,山上ジムに入門。2013年には協栄ジムへ移籍し,2015年11月,WBO世界女子Sフライ級王者,ダニエラ・ベルムデス(亜)にチャレンジ。王者に身長で13㎝,リーチで8㎝上回ったが,身体のアドバンテージを活かせず,王者の早い踏み込みと圧力に屈し4RKO負け。その後,勝ち星は重ねたものの,体調は優れず,入院や手術などもあり,現役引退も脳裏によぎった。しかし偶然,後楽園ホールで恩師山上会長と再会。「ともみ。俺はもう永くないから,早くベルトを見せてくれ」。この一言で,自分がなぜボクシングを始めたのか,何を目標としてやってきたのかを思い出し、真の意味で初心に戻った。「人の夢を叶えるのは本当に命がけ。でも,尊敬できる人と出会えたことで,ボクシングと出会えたことで,もともと自由人で,遊び人の私が,こんなにも変わるなんて自分でもびっくりしている。日本,東洋,世界と,誰もが認めるプロセスでしっかりとベルトを巻いて,恩返しがしたい。一つひとつ夢に近づいていきたい」。高野は清々しく語った。

 対する青コーナーから登場するのは日本同級2位,吉田実代(29歳=EBISU)。リングに立てば光彩奪目の雰囲気を放つ。プロボクシングデビュー前は20歳で米国に単身格闘技留学。MMA,キックボクシング,シュートボクシング,ムエタイで17戦を経験。しかし,あと一歩でベルトを掴めず,2014年ボクシングに転向。デビュー戦勝利の後,出産を経てリング復帰。「ボクシングは希望であり生きがい。私が一番自然体で私らしくいられる時がボクシングをしている時」。産後のダイエットのつもりで再開したボクシングだったが,吉田の心は常にリングに向かっていた。その後は2ヶ月に1回の驚異的なペースで試合を重ね,9戦目でこの大一番にたどり着いた。この間,シングルマザーとなった吉田は長女,実衣菜ちゃん(2歳)と共にジムワークを重ねてきた。「ベルトを巻く姿を娘に見てほしい。リングから見える最高の景色を見せてあげたい」。そう力強く語る吉田の瞳に,格闘家として,そして母としてのプライドが浮かび上がった。

 身長差16㎝。高野はリーチと懐の深さを活かすため,後ろ重心に構えを修正。吉田の打ち終わりにカウンターを狙う展開が予想されるが,吉田も更に磨きをかけた踏み込みと回転力でポイントアウトを狙うだろう。フィジカル,テクニック,そしてメンタル(想い)。全てにおいて絶対に負けられない女の戦いの火ぶたが切って落とされる。

 リングは戦場,拳は弾丸。今宵も両の拳を弾丸の如く錬磨し,己の生きざまを謳い戦う拳闘家たちの熱き人間ドラマを心ゆくまでご堪能ください。

日ノ本一(ひのもとはじめ) 

 

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戦場だってがんばってるんだよォ

皆様方、此度は「光風霽月伽帖」を開いて頂き、有難き事で御座りまする。
 
胸を張って生きておられるだろうか。
今宵を以って
拙者、立花宗茂は天に還る。
思えば、四百年前の清正殿への恩を返すべく、当世に蘇ったのが約三年前。
右も左も分からず、当世にも慣れず、未熟であった拙者であったが、微力ながら清正殿の助けになれたのであれば幸いである。
覚兵衛殿、儀太夫殿、隼人殿。
お主らには本当に振り回された。
幾度となく加藤家に入れようと画策しておったようだが、無駄であったな!
されど……そのやりとりも、今にして思えば楽しきひと時であった。
儀太夫殿と隼人殿は、清正殿に頼まれた故、天へは共に参ると致そう。
二人とも、今までほんにお疲れさんじゃった。
覚兵衛殿、此れからは二人の分まで清正殿を支えるのだぞ。お主なら出来る。
行長殿、島津殿。
西軍として共に多くの戦場を駆けられた事、誠に嬉しく思いまする。
自由過ぎる程に自由にさせて貰い、存分に楽しませて頂き申した。
お二人が居なければ、西軍演舞など出来なかったと思いまする。
行長殿、清正殿と喧嘩も良いが、少しは仲良くして下されな。
島津殿、恐らく一番共に戦場を駆けた人で御座りましたな。本当に、本当に世話になり申した。
官兵衛殿。
当世に於いても、その知力には驚かされるばかりで御座り申した。
足を怪我されておる中、共に最後の戦場に立てた事、本当に嬉しく思いまする。
無理だけはされぬよう、その頭脳を以って皆に知恵を授けて下さりませ。

忠興殿、あま姫。
お二人とおる時は何時も笑って居たように思いまするな。共に太陽の如く朗らかで暖かい人柄であられた。
……忠興殿は本当に、丸くなられて驚きましたがな。
二人は特に、清正殿と戦場を共にする機会も沢山御座る。我ら三名が天に還り、清正殿は無理をされる事であろう。
縛り付けてでも休ませて下されな。それが出来るのはお二人ぐらいなもので御座りましょう。
後あま姫。行長殿の発言に少し引いても、もう拙者が壁になる事は出来ぬのだから、気を強く持つのだぞ。

清正殿。
本当に、本当に世話になり申した。
拙者は恩を返すために蘇ったというのに、またも世話になっただけの様な気も致しまする。
どうで御座りましたか。
拙者を召し抱えたいと申され、拙者は断った……されど当世に於いては、家臣ではないが清正殿支えるべく尽力してきたつもりである。
拙者は、少しは役に立てましたかな?
此れからも多くの重責が其の肩にのし掛かってくる事で御座りましょう。
されど、清正殿には多くの仲間がおられる。
清正殿のお力で、多くの者達は笑顔になる。
だからこそ、もし辛い時、苦しき時は、周りの仲間を頼って下され。
清正殿を支えられる猛者揃い。遠慮する事は御座りませぬ。
清正殿、本当に、有難う御座りました。
そして、本当ならば写真を載せたかったのだが、そうもいかぬ故、そのまま言葉のみを残そう。
付き人達、運営の者達。
武士の世話などほんに大変であったと思う。
されど、お主達のお陰で、我等は多くの戦場を駆ける事が出来るのだ。
逆に言えば、お主らの支え無しでは我等に出来る事などたかが知れておるというもの。
ほんに世話になった。
我が家臣、和泉や雪下になんら遜色ない働きであったぞ。
今後も、皆々を宜しゅうな。
三年間。
色々な戦場へ馳せ参じ、色々な者達と出会い、色々な話をし、色々な思い出が出来た。
一日とて同じ日は無く、一日とて反省はすれど、後悔の無きよう全力を出さぬ日は無かった。
肥後は勿論、江戸にも摂津にも、我が領地柳川にも棚倉にも、仙台にも行き申した。薩摩にも参り、安芸にも参り、更には異国にも行き、様々な食や文化に触れた。
此度の出立式に来てくれた者も、残念ながら参戦叶わなかった者も、遠くから我等を応援してくれる者も、近くで応援してくれる者も、共に戦場を駆けた者も、共闘叶わなかった者も、色んな出会いがあった。
歴史の話もした、武士の話もした、装いの話、刀の使い方の話、遠征の話もし、まともな助言が出来てるとは思わないが相談に乗ったりもしたの。どの店の何が美味いか、何処が面白き場所か、動画をどう作っておるのか、演舞は如何であったか、蒲鉾板に入っておる遊戯の話をしたり、ロアッソ熊本の話であったり、面白き人の話もした。
真剣な話から巫山戯たものまで、どれ程の言葉を紡いできたかわからぬ程、多くの事を多くの者達と話してきた。
楽しかった。
嗚呼、ほんに楽しかった。
辛き事、苦しき事、悲しき事、悔しき事。
無かったわけではないが、然し其れも含め、良き思い出である。
三年間、拙者と話し、楽しい思い出を作れたという者はおっても、
拙者程三年を楽しんだという者は居ないと自負出来る程、拙者は多くを楽しんだ。
拙者を皆笑上戸と言うが、其れは違う。
本当に楽しかったから、其の時に笑っておっただけだ。
この三年は、我が実父高橋紹運殿にも、養父戸次道雪様にも、無論、我が妻誾千代や多くの家臣達にも自慢出来る程良き三年であった。
この三年、己が言葉通り、拙者は
胸を張って生きてきた。
其の姿を見ておったなら、お主らにも出来る筈。
胸を張り、前を見よ。
熊本城おもてなし武将隊を支えて下さった多くの方々。
此れからもどうか、皆を支えてやって下され。
宜しゅうお願い致しまする。
皆々、今日まで誠に、有難う御座った。
雷切丸も、お疲れさん。
天に還ったら、道雪様にお主の働きを共に報告致そうな。
此度の武録と、
当世における拙者の言葉は、此れにて終いで御座りまする。
三年間書き連ねた武録を読んで頂き
誠に有難う御座りました。
筑後国柳河城城主
立花宗茂で御座りました。
光風霽月伽帖、此れにて終い。
さらば。

…………
………
……
……
……

隼人殿、置いて行くぞ。
はよ参れ。